サイトを作成すると、その更新や記事のSEO対策に手を取られ、モバイル表示に関してはどうしても後回しになってしまうということが少なくありません。またサイトはPCで作成することがメインであるため、「わざわざモバイル対策をする必要があるのか」と必要性を感じないという意見も聞かれます。ただ、スマートフォンやタブレットといったモバイル機器をメインで利用する人が増えている今、モバイル対応は必須のものとなりつつあります。そこでなぜサイトでモバイル表示が必要とされているのか、その理由と最適化にあたって必要な対応について詳しくご紹介します。

モバイル表示とは?なぜ対応が求められるのか

モバイル表示とは、サイトをスマートフォンやタブレットで閲覧する際に表示を見やすくしバナーなどがタッチしやすいように最適化したものをいいます。Webサイトはパソコンで作成することから、今まではPC表示することを前提に作られていましたが、近年以下のような理由からサイトのモバイル表示が求められるようになりつつあります。

理由1.モバイル利用者が年々増加している

サイト閲覧のメインユーザーは、パソコン利用者がメインでしたが、携帯が普及するに従ってスマートフォンやタブレットなどでネットを検索する人が増えてきています。これはGoogleから公式に発表がされたもので、詳しい調査時期などは明かされていないものの、アメリカや日本をはじめとする10ヶ国ではPCよりもスマホ検索の利用が上回っているというものです。さらに総務省の「通信利用動向調査」(令和元年調査)では、個人でスマートフォンを所有する割合は毎年増加傾向にあり、この調査では67.6%となっています。

理由2.すぐ調べたい場合にモバイルが便利

外出先で何かを調べたいときに、モバイル端末は便利です。特に最近では会社でも携帯電話やタブレットを支給されることが増えているため、パソコンを使用する機会自体が減りつつあるのが現状です。そのため、スマートフォンなどのモバイル機器に対応していないサイトは利用される機会自体を失うことにもなりかねません。

理由3.SEO対策としてモバイル対応が重要視されている

Googleでは、検索順位にサイトの使いやすさも影響があると発表しています。パソコンだけに対応しているサイトのままでは、順位がどんどん下がってしまう可能性があります。なにより、モバイル対応していないサイトは見づらく操作しにくいため、内容がどんなによいものであってもそもそも見てもらえなくなってしまいます。

モバイル表示に対応するための4つの方法

今あるサイトをモバイル表示にするためには、以下の4つの方法があります。

方法1.スマホ専用のサイトを作る

今公開しているPCサイトとは別に、1から専用のサイトを作成する方法です。表示など細かい部分まで対応が可能なメリットがありますが、作成に時間がかかり、外注の場合はPCサイトと同程度の費用がかかります。

方法2.レスポンシブデザインのサイトにする

閲覧する人の端末に合わせてサイトの表示を変えるスタイルシートを利用する方法です。すぐに対応できることがメリットですが、端末によっては文字が崩れたり画像やバナーは小さくなってしまうため使いづらくなるデメリットもあります。

方法3.CMCの自動切り替え機能を利用する

CMS(簡易ページ作成ツール)を利用しているなら、自動切り替え機能が利用可能です。WordPressではプラグインが無料で利用可能なので、すぐ対応可能です。ただしこの機能を使っているサイトは多いため、差別化を図るには専門の知識で対応する必要があります。

方法4.自動変換ツールを利用する

有料の自動変換ツールを使って、パソコンサイトを自動的にモバイル用に変換する方法です。モバイル用の専用サイトを1から作るよりは時間がかからないのがメリットですが、サイトのボリュームによってかかる費用に違いがありますので検討が必要です。